花園まちづくり協議会まちの賑わいをつくるマルシェ運営

事業の背景と目的

花園町通りは、松山市駅と松山城下にある堀之内公園を結ぶ大通りです。古くから存在する、城下町松山のシンボルのひとつでもあります。通りに立ってみると、城山公園や松山城が見晴らし良く見える場所です。
かつては、松山市駅に降り立つ人々を迎える賑わいの中心地でしたが、近年市内中心街で店舗や施設移転が続き、花園町通りもかつての賑わいを失われていました。
暮らしやすいまちづくりに取り組む松山市は、市内で最も広い道路の幅を持つ花園町通りを「歩いて暮らせるまち松山」の新たなシンボルロードとして、2017年まで数年をかけ、無電柱化や道路空間の再配分などのまちの整備に取り組んできました。

より素敵な景観に生まれ変わった花園町通り。お城下マルシェは、この通りの賑わいを取り戻すための取り組みとして始まりました。
私たちは地元企業としての使命感とともに、地域との繋がりを強化し、つくり手の課題に向き合う姿勢を持ってマルシェを運営しています。

地域や社会の課題と解決策

マルシェに出店いただくのは地元の作り手、農家さまや事業者さま。出店者さまにとってマルシェはお店や商品を直接知っていただける機会。お買いものをされる方も生産者・作り手のお顔を見て話し、楽しく学びながらお買いものができる機会でもあります。

小売店でもネットショッピングでも何でもお手頃に買える時代ではありますが、作り手の方が丁寧に想いをよせてつくった商品、選んだ商品には、唯一無二の物語が宿っていると思います。私たちはそうして生み出される商品、産品を未来に紡いでいきたいと考えており、共感を生み出せる場づくりとしてこのマルシェを大切に扱っています。

当社では出店いただく方の募集、イベントへの集客、運営全般を担当しております。集客、出展事業者さまの販売ご支援はもとより、参加者同士の交流を促進し、地域コミュニティの強化にも寄与したいと考えています。花園町通りというロケーションを共有し、交流を通じて共感が広がっていくような場とするため、空間づくり、店舗さまの配置、スタッフのオペレーションなど、一貫性を持った演出ができるよう、見える部分・見えない部分様々に工夫を重ねています。

開催概要・運営について

お城下マルシェは、毎月第３日曜日の10時から15時の間に開催(※8月は開催お休み)しています。また、7月には土曜夜市の集客に合わせて第３土曜日の16時～20時に開催するなど街のかたちに寄り添いながらも独自の形態を展開しています。１回あたりのマルシェには約2,000人の来場者があり、50店舗以上の地元企業や農家が参加しました。
これにより、地域の経済活動が活発化し、多くの人々が地元の魅力を再発見する機会となりました。

出店いただく事業者さまは地元産の食材や製品を扱う方、地域貢献の意識が高い方が中心です。 出店者さま募集の際は、お顔合わせを通じて意向や取り組みをお伺いさせていただき、それぞれの特色を活かした出店ができるよう配慮しています。 また、出店者MAPの制作にも工夫を凝らし、来場者がスムーズにマルシェ内を巡回できるよう配慮しています。イベント集客・告知はSNSが中心です。SNS運用も当社にて行っており、フォロワーさまも順調に増えております。

成果と今後の展望

お城下マルシェは、地域経済の活性化やコミュニティの強化に貢献していく取り組みです。
お越しいただいたお客さまからは「地元の魅力を再発見できた」「新しい出会いがあった」といった声を多くいただいています。
今後もさらに多くの地域課題に向き合い、持続可能な活動を目指して参ります。