ブランドを成功に導くパッケージデザイン【効果的なデザインの秘訣】

ブランドを成功に導くパッケージデザイン【効果的なデザインの秘訣】

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はじめに

パッケージデザインが果たす役割とは?

パッケージは、商品を保護するだけでなく、その魅力やブランドの価値を視覚的に伝える、大切なコミュニケーションツールです。
とくに店頭に並んだ際には、無言でメッセージを届ける“第一印象の担い手”として、消費者の心を動かす力を発揮します。デザインや構造に工夫を凝らしたパッケージは、人の視線を引きつけ、手に取ってもらうきっかけに。
さらに、ブランドの世界観や理念を感じさせることができれば、リピーターやファンの獲得にもつながります。パッケージは、ブランドと消費者の信頼関係を築く“入り口”ともいえる存在なのです。

ただの包装じゃない!パッケージデザインが売上に与える影響

パッケージは、単に商品を包むためのものではありません。そのデザインには、手に取る人の心を動かす大きな力があります。とくに店頭に並んだ瞬間、ひと目で印象を残すパッケージは、数ある商品の中から選ばれるための大きな鍵となります。
初めて出会う商品であればなおさら、パッケージの印象がそのまま「商品の魅力」として届きます。色づかい・形・手触りなどの要素が、「使ってみたい」「贈り物にしたい」といった気持ちを自然に引き出し、購買意欲を後押しします。
さらに、パッケージはブランドの世界観や信頼感をそっと伝える存在でもあります。細部まで丁寧に考え抜かれたデザインは、見る人に「このブランドなら安心できそう」と感じさせ、ブランドへの共感や、再び選びたくなる気持ちへとつながっていきます。

視覚的な印象と使いやすさを両立するパッケージデザイン

パッケージデザインにおいては、見た目の印象だけでなく、手に取ったときの使いやすさも重要な要素です。
視覚的な部分では、色やフォント・レイアウトといった要素のバランスが、ブランドの世界観や商品の特性を自然に伝える鍵となります。たとえば、ターゲット層に合ったカラー設計や、商品ジャンルに応じた書体の選定は、視認性を高め、印象に残りやすくなります。
一方で、機能性も消費者の満足度を左右します。開封しやすい構造、再封できる仕様、持ち運びやすい形状など、細かな配慮が使用体験を向上させます。
実用性が高いと感じてもらえることで、「またこの商品を選びたい」と思ってもらえる確率が高まります。
見た目と使いやすさ、その両方に目を向けることで、長く愛されるパッケージを実現できます。

ブランド価値を高める一貫したパッケージデザイン

パッケージデザインにおける一貫性は、ブランドの印象を強化し、消費者の記憶に残る存在になるために欠かせません。ロゴ・色づかい・フォント・写真のトーンといったビジュアル要素が統一されていることで、商品が並んだときにも「このブランドのものだ」と直感的に伝わります。
こうした統一感は、ブランドへの信頼感や安心感にもつながり、初めて購入する人だけでなく、既存のファンにとっても継続して選びたくなる理由になります。
また、SNSや広告など他のチャネルとパッケージの印象を揃えることで、ブランド体験を一層深めることができます。商品が発するメッセージにブレがないことこそが、長期的なブランド価値を築く鍵となるのです。

【当社の実績】愛媛県宇和島市「道の駅みま」様

複数のオリジナル商品でのパッケージをデザインさせていただきました
統一的なブランドイメージを維持しながら、シンボルマークなども一貫してデザインやディレクションを手掛けた「道の駅みま」様への当社の実績は、ぜひ下記リンクよりご覧ください。

米どころの道の駅ブランディング

道の駅みま

米どころの道の駅ブランディング

【当社の実績】遊び心と伝統が融合した、そうめんの新しいかたち

寛永12年(1635年)創業の五色そうめん株式会社森川様は、自然由来の美しい色合いを活かしたそうめんで知られる老舗企業です。当社(セキ株式会社)では、そうめんの新たな可能性を広げるため、オフシーズンでも手に取りたくなる商品企画として、カラフルな素麺をクレヨンに見立てたパッケージデザインをご提案しました。
この遊び心あふれるアイデアは、SNSを中心に大きな話題となり、書店や雑貨店など、これまでにない販路でも展開。見た目のインパクトとストーリー性が注目を集め、「いろいろそうめん」として商品化されました。
発売後は『日経トレンディ』や『日本ギフト大賞』などでも取り上げられ、ギフト商品としても高い評価を獲得。伝統と革新をかけ合わせたプロジェクトとして、多くの反響をいただきました。

SEKIディレクターのこだわり

SEKIディレクターのこだわり

従来のそうめんというイメージを変え、多くの楽しさを詰め込んだ商品パッケージ。
全国的にも珍しい、色鮮やかな色付きそうめんの束をクレヨンに見立てた商品です。視覚的に明るく、楽しい印象を与え、文房具のようなパッケージデザインに仕上げました。

クレヨン自体、子供たちにはとても親しみやすく、お絵かきや塗り絵などを楽しむ文具で、食品と文具という正反対の商品を結びつけたアイデアが、これまでになかった文房具のようなそうめんを誕生させました。外箱の形状についてもスケッチブックを連想させる形状にし文房具感を出しました。
また偶然にもYouTubeで取り上げられたことにより注目を集め、これまでのそうめんの概念を覆した商品となることができました。食品なのに書店や雑貨店などで見かけた時はクスリと笑いました。

アイデアとデザインで今までにない商品を

五色そうめん株式会社森川

アイデアとデザインで今までにない商品を

目的があるから、届くデザインに。伝えるためのパッケージ

パッケージに「誰に・いつ・どう届けたいか」という目的があることで、初めて伝わるデザインになります。たとえば、季節外でも手に取ってもらうにはどうすればいいか、贈りものとして選ばれるにはどんな世界観が響くのか──。商品と生活者の間にあるシーンや気持ちを想像し、その文脈にふさわしい形や色、言葉を選ぶことが大切です。
目的をもったパッケージは、売り場で目に留まり、手に取られ、体験として記憶に残ります。伝えるためのデザインは、心を動かすデザインです。

伝統をポップに届ける。時代とともに、届け方にも工夫を

伝統ある商品を、今の時代に広く届けるためには、「売り方」や「見せ方」のアップデートが重要です。
たとえば、歴史や文化が息づく商品でも、親しみやすくポップなデザインに仕立てることで、若い世代や新たな市場との接点が生まれます。
大切なのは、伝統を残しつつも、魅力を伝える工夫を重ねること。遊び心を加えたり、意外性のある形で打ち出したりすることで、伝統の価値がより豊かに伝わり、時代を超えて愛される商品へと育っていきます。

選ばれるパッケージデザインとは?

さてここからは、思わず手に取りたくなるパッケージデザインの心理学、カラー・フォント・素材の選び方、そして、用途別に見るパッケージの工夫についてご説明します。市場で選ばれるパッケージを考えるには、消費者の心理を想像しながら、視覚的に魅力的で機能的なデザインを実現することが重要です。

思わず手に取りたくなる、パッケージデザインの心理学

人が商品を手に取るとき、実はその多くが無意識のうちに行われています。これは「行動心理学」や「色彩心理学」などの分野でも裏づけられており、パッケージデザインにこうした心理的な要素を取り入れることで、選ばれやすいデザインが生まれます。
たとえば、人は、鮮やかな色や特徴的な形に目を引かれる傾向があり、第一印象がその後の判断に大きく影響します。また、やわらかい色合いやぬくもりを感じさせる素材は、安心感や親しみといった感情を引き出しやすくなります。
さらに、共感できるストーリーやメッセージがあると、人は「自分ごと」として捉えやすく、購入への後押しになります。心理に寄り添った設計が、思わず手に取りたくなるパッケージを生み出すのです。

パッケージデザインにおける色・文字・素材の選び方

パッケージデザインにおいて「色」「文字(フォント)」「素材」の選定は、ブランドの印象や伝達力を左右する重要な要素です。
たとえば色は、色彩心理学の観点からも人の感情に強く働きかけます。暖色系は活力や親しみを、寒色系は落ち着きや信頼感を想起させるため、ブランドイメージや使用シーンに応じた選び方が効果的です。
また、フォントも視覚的なトーンを担い、エレガントさやカジュアルさなど印象を左右します。
素材も触覚や見た目を通じて無意識に「質感」や「こだわり」を伝える要素。環境配慮型の素材を選べば、ブランドの価値観を表現することにもつながります。
こうした視点を踏まえることで、より記憶に残るパッケージが実現します。

【当社の実績】愛媛県宇和島市「スリーランズ株式会社」様

絹のように繊細で美しい「スジアオノリ」の魅力を伝えるため、「きぬ青のり」というネーミングのご提案からスタートし、商品パッケージのデザインを担当させていただきました。
パッケージには、中身が見えるフィルム素材を一部に使用。視覚的に青のりの特徴が伝わるよう工夫を凝らしています。
ネーミングからの商品開発、パッケージデザイン、さらに店頭ツールの制作による「手に取りたくなる仕組みづくり」まで、トータルでサポートした当社の実績は、ぜひ下記リンクよりご覧ください。

商品✕デザインで6次産業化のサポートを

スリーラインズ株式会社

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【ギフト・日用品・高級品】用途に応じた、パッケージデザインの工夫

パッケージは、商品が使われる場面や贈る想いまでを伝える「体験のデザイン」です。
たとえばギフト用途では、箔押しやエンボス加工厚みのある高級紙を用いることで、上質感や特別感を演出できます。開封時の高揚感を大切に、包み方やリボン、メッセージカードなどの演出も効果的です。
一方、日用品には清潔感や視認性が求められ、機能性を重視したシンプルで使いやすい構成が基本。再生紙や防湿紙など、用途に合った素材選びもポイントです。
高級品では、手触りにこだわった特殊紙や落ち着いた色調、余白を活かしたデザインが品格を引き立て、所有する喜びを高めます。このように、用途に合わせた設計が、印象に残るパッケージをつくります。

【当社の実績】徳島県美馬郡つるぎ町(旧半田町)「小野製麺有限会社」様

ご家庭用から贈答用まで、用途に応じた半田そうめんや手延そばのパッケージをデザインさせていただきました。
小野製麺様では、パッケージや包装紙に加え、カタログ、WEBサイト、販促ツールまで、トータルでのブランドイメージの構築をサポート。伝統と品質を伝えるパッケージデザインを中心に、商品の魅力を引き立てるブランディングを行っています。当社による小野製麺有限会社様への実績は、ぜひ下記リンクよりご覧ください。

ブランディングとデザインで徳島発ブランドを全国に

小野製麺 有限会社

ブランディングとデザインで徳島発ブランドを全国に

デザインの先にある、持続可能な未来のために

パッケージデザインは、商品の魅力を伝えるための手段であると同時に、ブランドの価値観や社会への姿勢を表す“顔”でもあります。
近年は、環境への配慮や社会的責任が、企業活動の中核として問われるようになり、見た目の美しさや使いやすさに加え、「なぜこの素材を使うのか」「どんな工程で作られているのか」といった“背景”に注目が集まっています。選ばれるブランドであるために、そして未来の暮らしを守るために。今こそ、デザインのその先にある責任と向き合い、伝えていく時代です。

環境への配慮と共感を生む、これからのパッケージデザイン

これからのパッケージデザインには、環境への配慮とブランドへの共感を同時に叶える視点が欠かせません。再生紙やベジタブルインキ、脱プラスチック素材などを取り入れることは、資源を大切にする姿勢の表れであり、ブランドの価値観を伝える有効な手段でもあります。さらに、素材選びの理由や開発背景を物語としてデザインに込めることで、消費者との間に共感が生まれ、単なる商品の枠を超えたブランド体験へとつながります。環境への誠実な取り組みと共感を呼ぶストーリーが、選ばれるパッケージをつくります。

見えない部分にこそ、ブランドの姿勢があらわれる

環境配慮型パッケージの実現には、素材だけでなく製造工程にも目を向けることが重要です。
当社(セキ株式会社)では、VOC(揮発性有機化合物)をほとんど含まない水性インキを使用した水性フレキソ印刷にも対応しております。排ガス燃焼処理を行う必要がないため、CO2の排出削減に貢献しています。
また、適切な管理体制を証明するFSC®認証を取得した「森林認証紙」の使用や、「廃材」や「端材」を原紙に混ぜ込み、紙として再び活用できる混抄紙のご提案など、見えない工程にもサステナブルな工夫を重ねています。
こうした“裏側のこだわり”こそが、ブランドへの信頼を育み、未来に向けた価値ある選択へとつながっていくのです。

ブランドを成功に導くパッケージデザイン【効果的なデザインの秘訣】:まとめ

パッケージデザインは、商品の魅力を伝えるだけでなく、ブランド価値や企業の想いまでも表現できる重要な要素です。色や素材、文字の工夫によって、手に取る人の心に自然と届くデザインを実現することが可能です。当社(セキ株式会社)では、こうした心理や用途に寄り添ったパッケージ制作を通して、より良い未来を見据えた提案を行っています。パッケージの見直しやブランディング強化をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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