株式会社愛媛CATV番組表から地域密着型の情報プラットフォームへの進化

OTOKUとは？

OTOKUは、愛媛CATVが2024年4月にリニューアルした地域密着型のライフスタイル情報誌です。
従来の紙の番組表から進化し、「オトナライフマガジン　愛媛のオトナが楽しめるライフサポートマガジン」という新コンセプトを掲げ、暮らしを豊かにする情報を幅広く発信しています。OTOKUは単なる情報提供にとどまらず、地域経済の活性化に寄与することも目的としています。番組表の枠を超え、地域の人々と店舗をつなぐプラットフォームとして、愛媛CATVの新しい挑戦を象徴するサービスとなっています。
当社ではOTOKUの立ち上げから運営に渡る企画、制作に携わらせていただいています。

リニューアルの背景：紙の番組表の新しい挑戦

愛媛CATVが長年提供してきた紙の番組表は、地域の生活情報として親しまれてきました。しかし、スマートフォンやネット配信の普及により、情報取得のあり方は大きく変化。「番組表を見るために紙を手に取る」という習慣が薄れる中、自社発行の紙媒体の存在価値をどう再定義するかが大きな課題でした。
番組情報だけでは、全利用者の関心を引き続けることが難しい一方で、紙からの情報取得を必要としている方もいる。「この媒体をどう進化させるか」という問いに直面しました。その答えが、番組情報に加えて、イベント・すまい・グルメなどライフスタイルをサポートするコンテンツを強化した媒体 「OTOKU」としてのリニューアルです。

ハイブリッドメディアへの進化

OTOKUは、従来の番組表から「地域密着型の情報プラットフォーム」へと進化しました。
新たに掲げたコンセプト「オトナライフマガジン　愛媛のオトナが楽しめるライフサポートマガジン」に基づき、イベントやすまいなど、暮らしを豊かにするコンテンツを大幅に強化。さらに、紙媒体とスマートフォンを連携させることで、紙とデジタルを融合したハイブリッドメディアとして、読者の利便性を高めています。

その進化の一つとして、地域店舗で使えるクーポン機能を追加しました。情報誌としての魅力に加え、日常に役立つお得な情報を提供することで、読者に「紙を手に取る理由」を再び生み出し、地域の店舗と人々をつなぐ新しい仕組みを実現しています。こうした取り組みにより、OTOKUは単なる情報提供を超え、地域の暮らしを支えるメディアとして、愛媛CATVのブランド価値を高めています。

当社グループ会社である株式会社SPCと三社で連携し、クーポンサービスを付帯した新たな取り組みとしてスタート、サービス開始後の認知拡大を目的に、ローンチにあたっての広報、SNS運用などのプロモーション施策も実施されています。こうした一連のプロセスを通じて、地域に根ざすデジタル販促の仕組みが構築されました。

取組の成果

OTOKUオリジナルクーポンを開拓したり、毎号の目玉であるスペシャルクーポンで話題性を生み出すなどして、OTOKUでしか得られない価値をユーザーに提供し、地域店舗の新規顧客獲得にも繋がっています。
また、アプリクーポンの利用履歴データを活用することで、販促効果を数値で把握できるようになり、次の施策に活かせる改善サイクルが生まれています。こうした定量的な成果に加え、利用者からも「スマホで簡単に使える」「地域のお店を知るきっかけになった」というポジティブな声も寄せられ、サービスの価値が広く認知されつつあります。

今後の展望とまとめ

OTOKUは、地域経済の活性化を支える新しい仕組みとして進化を続けています。今後、愛媛CATVはサービスのさらなる拡充を計画しており、利用者の利便性を高める新機能の追加も視野に入れています。また地域DXの推進という観点では、クーポンをきっかけにオンライン集客やデータ活用に取り組むことで、地域のデジタルリテラシーが向上します。

今回のプロジェクトを通じて得られた知見を活かし、他地域への展開や新しいサービスモデルの開発を進めていきます。OTOKUは「地域密着型の販促」を超え、地域DXの起点となるサービスです。紙媒体からデジタルへの移行は、単なる手段の変化ではなく、地域企業の経営戦略そのものを変革する力を持っています。紙とデジタルを融合したハイブリッドメディアとして、地域店舗の販促支援と利用者の生活価値向上を同時に実現してまいります。